日本語主語論

日本語を教えていて思うが、日本語は主語がない文が圧倒的に多い。よく「は」と「が」の違いが話題になることがあるが、日本語は「は」を使用することが圧倒的な多い。「が」は格助詞だ。つまり文中の主格、動作主につくことが多い。「は」は副助詞、取り立て助詞とも言われるが、これからこの話題を話しますよ。という印である。英語だとトピックマーカーと呼ばれるように話題の提示。専門用語だと主題と呼ぶ。

象は鼻が長いという文がある。一見主語が二つあるように見えるが、主語は鼻。象は主題である。つまりこれから象のことについて話しますよ。という前置きをしてから、その象の鼻は、、という流れである。象と鼻は同列には置かれていない。私は英語の専門家ではないので詳しくはわからないが、おそらくこの表現はできないと思われる。象の鼻は長いと言うように修飾関係でないと表さないのではないか。余談だが中国語にはこれと同じ表現がある。大象 鼻 長 である。したがって中国語も主題という、考え方がある言語と言えるだろう。日本語は主題優先の言語で、主語が必要なことはほぼない。西洋語の影響で文には必ず主語があると思わされているが、無理矢理に主語をつけようとするとやはり不自然な日本語になる。日本語を、教えるものとしてもっと言語の仕組みに明るくないといけないと思う。